※開館事業は2024年3月31日をもって終了しました。
ハレノワ開館をお祝いして、表町商店街北時計台から岡山芸術創造劇場までを練り歩くダンスパレードを開催!
振付・演出は、全国で活躍するダンサーの北村成美さんと北尾亘さん。
さらに道中では、さまざまなコラボパフォーマンスがあるのでお楽しみに!締めくくりには、劇場前広場で北尾さんと参加ダンサーが一緒に作り上げた岡山らしさ全開の歌とダンス「born dance(盆ダンス)」を100名以上のダンサーたちが披露します。
一度きりのパフォーマンスをお見逃しなく!
演出・振付・出演 ▶ 北村成美、北尾 亘
出演 ▶
ハレノワダンサーズ
岡山フィルハーモニック管弦楽団(北時計台前ステージ)
四宮貴久(天満屋前ステージ)
ASOBIBA~アソビバ~(天満屋前ステージ)
片山蘭子<ピアノ演奏>(ありがとうファーム前ステージ)
ありがとうファームの皆さん(ありがとうファーム前ステージ)
岡山市ジュニア合唱教室 ジュニアクラス(南時計台前ステージ)
岡田太郎<音楽制作・DJ>(劇場前広場ステージ)
【実施にあたって】
やむを得ない事情により、内容・出演者が変更になる場合がございます。
少雨決行。悪天候の場合、中止する可能性があります。
中止の場合は当日午前10時までに劇場SNS、公式サイトで告知します。
【born danceなどを生配信予定!】
9月3日(日)16:30頃から生配信を予定しています。ぜひ生配信もお楽しみください!
レクチャー動画などもご覧いただけます。
生配信はこちらから ▶ https://youtube.com/@100DANCE-harenowa
本番を1週間後に控えた8月27日(日)、振付・演出・出演を務める北村成美さん、北尾亘さんのお二人にお話を伺いました! ―いよいよ本番まであと一週間 北村:1年前企画(2022年9月4日開催「劇場へ行こう!」)の半年以上前から、長い年月をかけて準備してきて、ようやくリアルにカウントダウンしている感じがします。大階段を一段一段昇って行くような気持ちです。図面上にしかなかった「ソウゾウのフネ」が動いているのを見て、夢が現実になるってこういうことなんだ、というのを改めて体感しています。昨日の天満屋前でのリハーサルでは思っていたよりも船は大きいし、高さも広さも感じました。そのうえで街の中に自然になじんでいたのもすごいなと思いました。 北尾:僕も準備段階からの念願が叶ったというのは一緒です。表町商店街に行って、パレードダンスの準備段階で街の景色が変わっていくように感じられました。ワークショップでも人が集まる気配、建物ができて人が集ったときに景色が変わっていく感覚があって、それが街にも波及される感覚があって。それってすごくスペシャルだなと。街に溶け込むのもそうですし、景色が変わっていく、それを受け入れている街の人々や商店街の空気も。born danceの歌詞を岡田太郎さんと考えていたときにも話していたんですが、想像していることが現実になっているのが感動的だなと思っています。 ―パレートとborn danceそれぞれの見どころ 北村:全国的に見ても商店街のアーケードがどんどんなくなってきているんですよね。私の近隣でもありました。なんでやねんと思うんです。傘をささずに歩けるし、いつも通れるところなのになんで撤去するんだろうと。維持管理とかお店が無くなっている状況のなかでそうなっていっていることを考えると、アーケード商店街って貴重な遺産ですよね。いつも岡山の街を歩いているとダンスとドラマを感じます。お城があって川があって、古いものも新しいものも混ざりあう街並みがあって、路面電車が通っていてアーケードがあって劇場があるって、いまや建造しようと思っても不可能な、巨大な映画のオープンセットの中にいるような。そしてこそにお祭り好きな人々が住んでいること、それ自体がとても劇的だと思うんです。駅の大階段下りて、街へ出て、階段を上って劇場に行くのがひとつながりだなという感じがします。県外から来る方には新幹線下りて階段おりたらたらもう劇場、みたいなその楽しさを味わってほしいなと思います。地元の方にとっては、街が劇場とフラットにつながっているんだということを感じてもらいたいです。生活のそばに劇場があって、劇場のそばにドラマチックな街がある、ということですね。 北尾:見どころは全てです!born danceをはぐくみ楽曲を創る工程を終えて、ワークショップで皆さんに手渡しさせてもらったうえで、ここからはバレードダンスからどうborn danceにつなげられるかにフォーカスしているので、そこからもう見どころだと思ってもらえたら嬉しいです。そして、「こんな盆踊りは見たことないでしょう!」というのも見どころの一つです。劇場の誕生を祝うだけではなくて、みんながハレの輪をつくる景色を体感して楽しんで欲しい。そして今回は大劇場のホワイエや3階など高いところからもダンスが見届けられるのも、ハレノワ、千日前スクエアだからこそだと思います。 ―お互いの最初の印象と、クリエイションを経て今 北尾:大先輩で全国各地でしげやんさんのお名前を伺ってましたので、こんな未熟者がご一緒させてもらって良いんだろうかというのが最初の思いでした。こんなに交わるようなイメージは持ってなかったかもしれないです。しげやんさんが対等に接してくださって、アイデアを忌憚なく言わせてもらったり、ポジティブなことだけじゃなくいろいろトークさせていただいたり、クリエイションさせていただいている感覚がすごくあります。フネを作って商店街を通す、それが催しの中心になるのってあんまり現実的じゃないんじゃないかなってどこかで思っていたんですが、しげやんさんの熱量がそれを実現に向かわせてくださってる感じがします。実際昨日体感したら、こういう景色になるんや!と、いち観客として僕が拍手したくなるような思いがありました。 北村:北尾さんは私にはない新しい視点を持っている方というイメージがありました。作っている作品やスタイルを拝見して、私にはないものばかりなので絶対うまくいくなと思っていました。北尾さんときちんとお話するのは岡山に来てからが初めてでしたが、全然よそよそしくない。私は大阪生まれで大阪育ちの猪突猛進な昭和の子ども(いや、おばちゃん!?)ですが、こう見えて初対面の方とご一緒するのは実はとても緊張するんです。でも北尾さんはバックグラウンドの違う私を尊重して下さって、きっと「そんな無茶な」と思われているやろうな、ということもあったと思うのですが、私と同じ熱を持ちながらきちんとシビアなことも言って下さる方で、最初から今もとても信頼しています。それがあったからフネが商店街に入っていくのが実現できたんだと思います。絶対揺れない何かをこの関係の中で創り上げてこれたと感じて、北尾さんで良かったなと本当に思います。 ―「ハレノワ・ダンサーズ」について 北村:これだけ全世代の方が集まる機会はなかなかないですね。こういう市民参加型の作品創りの中で、10代の思春期の方が自ら手を挙げてくるのってすごく少ないし、来られたとしても体をのびのび動かしてもらうまでに時間がかかるんです。ですが今回は全世代そういうことが全くなくて、とにかく劇場をお祝いするために集まるんだ!という気持ちになっている方ばっかりなんですよね。だから私がなにかをしてあげなきゃ、というよりは、みなさんの気持ちが存分に発揮できるような場を作ることが大事なんだなと思っています。これは岡山だからこそですし、劇場ができるという人生の節目だからこそなのかなと思います。人ってこんなにエネルギーをもって出せるんだということを一人一人から感じるんです。ダンスやっててよかったなと毎回思いますし、みなさんからいろんなエネルギーを貰ってもっともっと踊っていこうと思えます。 北尾:劇場の準備段階の早いタイミングでワークショップをさせてもらってハレノワとのつながりがあって、そのころから出会う方皆さんすごく能動的だなと感じたんです。積極的を超えて自発的というか。 ワークショップをやるときに気にするのは、アクションに対してリアクションが生まれてそれで作用を育んて、さも自分からダンスが生まれたように持っていきたいというのが願いなんです。今回でいうと、「みなさんの劇場なんですよ」というのをダンサーズの皆さんに伝えたいと思っていたんですが、気が付いたら皆さんがそう思っていて、逆に僕がお邪魔しているような心持ちみたいな笑。リアクションではなくてアクションが起きているのは珍しいことだと思います。それが世代を超えて集ったみなさんの中にあるというのは、オープンがまだこれからっていうのが信じられないくらいです。 ―岡山のみなさんへメッセージ 北村:人が生まれる瞬間に立ち会うことは一生の思い出になると思うんですが、劇場の誕生はその一大事の100人分、岡山市民分を凝縮したような誕生日になると思うんです。ぜひ皆さんに立ち会っていただきたいです。当日難しい方はオンラインでも。きっと後日写真や動画を見ると悔しくなってしまうと思うので、ぜひともみなさんお越しください! 北尾:ぜひ集っていただきたいです。ハレノワはどんどんみんなのものになっていくと思うんです。岡山に限らず全国の方々に向けて開かれた場所になってくので、自分の劇場だ!と独占するなら今のうち、という気持ちを僕自身も抱いています。誕生を目撃して体感してほしいです。東京の知り合いも行きたいと言っている人もいて、オープンを機にこれからたくさんの人がハレノワに足を運ぶであろう未来につながるそんな場になったらと思います。
100人ダンスの準備が進む中、音楽制作・DJを担当する岡田太郎さんにインタビューを行いました! (インタビュー日:4月12日)
ー岡山の印象は? 岡田:初めての時は、桃太郎や!って思いましたね。太郎という名前でずっとやってきたので、太郎界の大先輩として(笑)。岡山に来る前に亘(北尾さん)から、亘からみた県民性を聞いていました。移住される人も多い、ものも創りやすい、晴れの国だったり、過ごしやすいとか。移住するならここかもとも言っていましたが、全部その通り、悪いところがない。 前回は亘から教えてもらったのみで降り立って、岡山の人は気張っていないというか、肩ひじ張っていないように感じました。楽というか自然体でいられると思ったうえで、岡山駅から劇場までしか知らないなと改めて思ったんです。それで個人的に東京で図書館に行って、備前、備中、美作などを調べて、そのうえで今日来ました。調べてみて、より住みやすいんだろうなと思うようになりました。 ー100人ダンスに関わることになった経緯は? 岡田:亘に、やってくれへん?と誘われたというのが正直なところ。そこから、岡山のみなさんや岡山の街に「お渡しできるもの」を創りたいと思ったんです。亘は踊りで手渡す、と言っていましたが、僕も音楽とかリズム、メロディでお渡ししたい、渡して育ててもらいたいと思っています。曲と踊りで一体となったものを渡したい。そのためにオリジナルのものが必要。そういう時は俺が適任なんだろうなと思っています。 ー岡田さんは劇伴も多く手掛けていますが、音楽の作り方は違う? 岡田:いろんな作り方があると思うけれど、自分のなかではくっきり違います。言葉の無い音楽と、ダンスなど歌詞のない音楽のときはリズムからつくる。これはこだわっている部分で、言葉にならない部分を音楽にする時って、リズムからくると思っていて、骨組みとして劇伴として創るときはどんな感情か、どんなシーンか、からリズムから作っていく。歌ものをつくるときはことばから。 100人ダンスはダンスでありながらも、歌をつくりたいと思っています。ダンスミュージックにはしたいけれどメロディーを創りたい。劇伴と歌のハイブリットとも言えますね。そういう意味ではチャレンジの面もあります。リズムミュージックが好きなのもあって、メロディーを創るのも嫌いではないし、誰のためにと思うとたくさん顔が思い浮かびます。参加者、亘、北村さん、商店街の皆さん、劇場スタッフなども。楽しいという感情を表すためにそういう人たちをハッピーにさせるのか、亘が言葉を紡いでくれて 結果、楽しそうなことばっかりですね。楽しそうやなと思います。 パレードとのつながりは難しさも感じています。弦楽四重奏のクラシックから始まり、南下するにしたがって時代が進んでいく感じ。千日前では今現在です!とする、その接続、表現というか、ぴかーっとしたいですね(笑) リズムはなんとなく浮かんでいるんですが、ただ、一筋縄ではいきたくないなと思ってます。岡山の人たちは新しいことに対する嗅覚、というか、アンテナがすごく磨かれて鋭そう。アーティストであるかどうかにこだわらず、感性が豊かだと感じます。一緒に新しい劇場を祝っていくのは楽しそうですね。 ー音楽づくりで大事にしていることは? 岡田:人間が作ったものであること。僕が舞台出身なのもあるけど、生で演奏するかどうかはこだわらないが、人間の血が通っている、人間が作った音楽でなければ没にしています。エレクトロニックがダメなのではなくて、抽象的なのですが、血の通った音楽でなければならない。難しいですね。コロナ禍で舞台の稽古現場に行くことがなくなりました。もともと家でもできる作業だし、稽古動画を見ながら音楽をつくることもできたけれど、「何か違う」と感じたんです。生身の人間が舞台に立っている、ということが大事で。生身の人間ということは、歩幅も一歩ずつ違うし、歩くテンポも絶対に一定ではないんです。ぶれるしズレる。それが人間だし、だから面白い。舞台の音楽は、稽古を実際に見てつくる。人間が刺激や影響を与え合いながらつくる音楽には、血が通っていると思います。
【ハレノワダンサーズ募集】 ※募集は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。 当日ダンサーとして出演する参加者を募集します。北村さんパート(parade)、北尾さんパート(born dance) 両方参加も大歓迎! ■ワークショップ内容 <北村さんパート ワークショップ> 日程:8月5日(土)、6日(日)両日13:00~17:00 ※どちらか1日の参加可 ※8月26日(土)13:00~17:00予定 ※北村さんパートを選択の場合参加必須 場所:岡山芸術創造劇場 ハレノワ内 定員:40名(対象:中学生以上) 参加費:各回500円(8/26土は不要) <北尾さんパート ワークショップ> 日程:8月12日(土)、13日(日)両日14:00~17:00 ※どちらか1日の参加可 場所:岡山芸術創造劇場 ハレノワ内 定員:100名(対象:小学生以上) 参加費:各回500円 ☆両パート全員参加 9月2日(土)リハーサル 9月3日(日)本番 15:00頃スタート! ■申込方法 〇オンライン 申込フォームはこちらから (終了しました) 〇FAX チラシ裏面の申込用紙に必要事項をご記入のうえ、086-201-8004までお送りください。 ■申込締切 2023年7月23日(日)必着 ■応募上のご注意 ・小・中学生の方は保護者の同意が必要となります。 ・パートごとに対象年齢が異なりますので、ご確認のうえお申込みください。 ・応募者多数の場合は抽選となります。 ・参加可否については、締切後にメールまたは郵送にて7月30日(日)までにご連絡いたします。performance@okayama-pat.jpからのメールを受け取れるように設定してください。 ・日中野外でのパフォーマンスになりますので、各自で体調管理をお願いします。 ・都合により、別途練習日を設ける、練習時間が変更になるなどの可能性がございます。 ・ワークショップ中、動画・写真撮影し、広報として使用する場合がございます。
【主催】公益財団法人岡山文化芸術創造
【共催】岡山市
【企画・制作】岡山芸術創造劇場
【協力】おかやまアーツフェスティバル実行委員会(おかやまアーツフェスティバル2023提携事業)
ハレノワ開館をお祝いして、表町商店街北時計台から岡山芸術創造劇場までを練り歩くダンスパレードを開催!
振付・演出は、全国で活躍するダンサーの北村成美さんと北尾亘さん。
さらに道中では、さまざまなコラボパフォーマンスがあるのでお楽しみに!締めくくりには、劇場前広場で北尾さんと参加ダンサーが一緒に作り上げた岡山らしさ全開の歌とダンス「born dance(盆ダンス)」を100名以上のダンサーたちが披露します。
一度きりのパフォーマンスをお見逃しなく!
演出・振付・出演 ▶ 北村成美、北尾 亘
出演 ▶
ハレノワダンサーズ
岡山フィルハーモニック管弦楽団(北時計台前ステージ)
四宮貴久(天満屋前ステージ)
ASOBIBA~アソビバ~(天満屋前ステージ)
片山蘭子<ピアノ演奏>(ありがとうファーム前ステージ)
ありがとうファームの皆さん(ありがとうファーム前ステージ)
岡山市ジュニア合唱教室 ジュニアクラス(南時計台前ステージ)
岡田太郎<音楽制作・DJ>(劇場前広場ステージ)
【実施にあたって】
やむを得ない事情により、内容・出演者が変更になる場合がございます。
少雨決行。悪天候の場合、中止する可能性があります。
中止の場合は当日午前10時までに劇場SNS、公式サイトで告知します。
【born danceなどを生配信予定!】
9月3日(日)16:30頃から生配信を予定しています。ぜひ生配信もお楽しみください!
レクチャー動画などもご覧いただけます。
生配信はこちらから ▶ https://youtube.com/@100DANCE-harenowa
本番を1週間後に控えた8月27日(日)、振付・演出・出演を務める北村成美さん、北尾亘さんのお二人にお話を伺いました!
―いよいよ本番まであと一週間
北村:1年前企画(2022年9月4日開催「劇場へ行こう!」)の半年以上前から、長い年月をかけて準備してきて、ようやくリアルにカウントダウンしている感じがします。大階段を一段一段昇って行くような気持ちです。図面上にしかなかった「ソウゾウのフネ」が動いているのを見て、夢が現実になるってこういうことなんだ、というのを改めて体感しています。昨日の天満屋前でのリハーサルでは思っていたよりも船は大きいし、高さも広さも感じました。そのうえで街の中に自然になじんでいたのもすごいなと思いました。
北尾:僕も準備段階からの念願が叶ったというのは一緒です。表町商店街に行って、パレードダンスの準備段階で街の景色が変わっていくように感じられました。ワークショップでも人が集まる気配、建物ができて人が集ったときに景色が変わっていく感覚があって、それが街にも波及される感覚があって。それってすごくスペシャルだなと。街に溶け込むのもそうですし、景色が変わっていく、それを受け入れている街の人々や商店街の空気も。born danceの歌詞を岡田太郎さんと考えていたときにも話していたんですが、想像していることが現実になっているのが感動的だなと思っています。
―パレートとborn danceそれぞれの見どころ
北村:全国的に見ても商店街のアーケードがどんどんなくなってきているんですよね。私の近隣でもありました。なんでやねんと思うんです。傘をささずに歩けるし、いつも通れるところなのになんで撤去するんだろうと。維持管理とかお店が無くなっている状況のなかでそうなっていっていることを考えると、アーケード商店街って貴重な遺産ですよね。いつも岡山の街を歩いているとダンスとドラマを感じます。お城があって川があって、古いものも新しいものも混ざりあう街並みがあって、路面電車が通っていてアーケードがあって劇場があるって、いまや建造しようと思っても不可能な、巨大な映画のオープンセットの中にいるような。そしてこそにお祭り好きな人々が住んでいること、それ自体がとても劇的だと思うんです。駅の大階段下りて、街へ出て、階段を上って劇場に行くのがひとつながりだなという感じがします。県外から来る方には新幹線下りて階段おりたらたらもう劇場、みたいなその楽しさを味わってほしいなと思います。地元の方にとっては、街が劇場とフラットにつながっているんだということを感じてもらいたいです。生活のそばに劇場があって、劇場のそばにドラマチックな街がある、ということですね。
北尾:見どころは全てです!born danceをはぐくみ楽曲を創る工程を終えて、ワークショップで皆さんに手渡しさせてもらったうえで、ここからはバレードダンスからどうborn danceにつなげられるかにフォーカスしているので、そこからもう見どころだと思ってもらえたら嬉しいです。そして、「こんな盆踊りは見たことないでしょう!」というのも見どころの一つです。劇場の誕生を祝うだけではなくて、みんながハレの輪をつくる景色を体感して楽しんで欲しい。そして今回は大劇場のホワイエや3階など高いところからもダンスが見届けられるのも、ハレノワ、千日前スクエアだからこそだと思います。
―お互いの最初の印象と、クリエイションを経て今
北尾:大先輩で全国各地でしげやんさんのお名前を伺ってましたので、こんな未熟者がご一緒させてもらって良いんだろうかというのが最初の思いでした。こんなに交わるようなイメージは持ってなかったかもしれないです。しげやんさんが対等に接してくださって、アイデアを忌憚なく言わせてもらったり、ポジティブなことだけじゃなくいろいろトークさせていただいたり、クリエイションさせていただいている感覚がすごくあります。フネを作って商店街を通す、それが催しの中心になるのってあんまり現実的じゃないんじゃないかなってどこかで思っていたんですが、しげやんさんの熱量がそれを実現に向かわせてくださってる感じがします。実際昨日体感したら、こういう景色になるんや!と、いち観客として僕が拍手したくなるような思いがありました。
北村:北尾さんは私にはない新しい視点を持っている方というイメージがありました。作っている作品やスタイルを拝見して、私にはないものばかりなので絶対うまくいくなと思っていました。北尾さんときちんとお話するのは岡山に来てからが初めてでしたが、全然よそよそしくない。私は大阪生まれで大阪育ちの猪突猛進な昭和の子ども(いや、おばちゃん!?)ですが、こう見えて初対面の方とご一緒するのは実はとても緊張するんです。でも北尾さんはバックグラウンドの違う私を尊重して下さって、きっと「そんな無茶な」と思われているやろうな、ということもあったと思うのですが、私と同じ熱を持ちながらきちんとシビアなことも言って下さる方で、最初から今もとても信頼しています。それがあったからフネが商店街に入っていくのが実現できたんだと思います。絶対揺れない何かをこの関係の中で創り上げてこれたと感じて、北尾さんで良かったなと本当に思います。
―「ハレノワ・ダンサーズ」について
北村:これだけ全世代の方が集まる機会はなかなかないですね。こういう市民参加型の作品創りの中で、10代の思春期の方が自ら手を挙げてくるのってすごく少ないし、来られたとしても体をのびのび動かしてもらうまでに時間がかかるんです。ですが今回は全世代そういうことが全くなくて、とにかく劇場をお祝いするために集まるんだ!という気持ちになっている方ばっかりなんですよね。だから私がなにかをしてあげなきゃ、というよりは、みなさんの気持ちが存分に発揮できるような場を作ることが大事なんだなと思っています。これは岡山だからこそですし、劇場ができるという人生の節目だからこそなのかなと思います。人ってこんなにエネルギーをもって出せるんだということを一人一人から感じるんです。ダンスやっててよかったなと毎回思いますし、みなさんからいろんなエネルギーを貰ってもっともっと踊っていこうと思えます。
北尾:劇場の準備段階の早いタイミングでワークショップをさせてもらってハレノワとのつながりがあって、そのころから出会う方皆さんすごく能動的だなと感じたんです。積極的を超えて自発的というか。 ワークショップをやるときに気にするのは、アクションに対してリアクションが生まれてそれで作用を育んて、さも自分からダンスが生まれたように持っていきたいというのが願いなんです。今回でいうと、「みなさんの劇場なんですよ」というのをダンサーズの皆さんに伝えたいと思っていたんですが、気が付いたら皆さんがそう思っていて、逆に僕がお邪魔しているような心持ちみたいな笑。リアクションではなくてアクションが起きているのは珍しいことだと思います。それが世代を超えて集ったみなさんの中にあるというのは、オープンがまだこれからっていうのが信じられないくらいです。
―岡山のみなさんへメッセージ
北村:人が生まれる瞬間に立ち会うことは一生の思い出になると思うんですが、劇場の誕生はその一大事の100人分、岡山市民分を凝縮したような誕生日になると思うんです。ぜひ皆さんに立ち会っていただきたいです。当日難しい方はオンラインでも。きっと後日写真や動画を見ると悔しくなってしまうと思うので、ぜひともみなさんお越しください!
北尾:ぜひ集っていただきたいです。ハレノワはどんどんみんなのものになっていくと思うんです。岡山に限らず全国の方々に向けて開かれた場所になってくので、自分の劇場だ!と独占するなら今のうち、という気持ちを僕自身も抱いています。誕生を目撃して体感してほしいです。東京の知り合いも行きたいと言っている人もいて、オープンを機にこれからたくさんの人がハレノワに足を運ぶであろう未来につながるそんな場になったらと思います。
100人ダンスの準備が進む中、音楽制作・DJを担当する岡田太郎さんにインタビューを行いました!
(インタビュー日:4月12日)
ー岡山の印象は?
岡田:初めての時は、桃太郎や!って思いましたね。太郎という名前でずっとやってきたので、太郎界の大先輩として(笑)。岡山に来る前に亘(北尾さん)から、亘からみた県民性を聞いていました。移住される人も多い、ものも創りやすい、晴れの国だったり、過ごしやすいとか。移住するならここかもとも言っていましたが、全部その通り、悪いところがない。
前回は亘から教えてもらったのみで降り立って、岡山の人は気張っていないというか、肩ひじ張っていないように感じました。楽というか自然体でいられると思ったうえで、岡山駅から劇場までしか知らないなと改めて思ったんです。それで個人的に東京で図書館に行って、備前、備中、美作などを調べて、そのうえで今日来ました。調べてみて、より住みやすいんだろうなと思うようになりました。
ー100人ダンスに関わることになった経緯は?
岡田:亘に、やってくれへん?と誘われたというのが正直なところ。そこから、岡山のみなさんや岡山の街に「お渡しできるもの」を創りたいと思ったんです。亘は踊りで手渡す、と言っていましたが、僕も音楽とかリズム、メロディでお渡ししたい、渡して育ててもらいたいと思っています。曲と踊りで一体となったものを渡したい。そのためにオリジナルのものが必要。そういう時は俺が適任なんだろうなと思っています。
ー岡田さんは劇伴も多く手掛けていますが、音楽の作り方は違う?
岡田:いろんな作り方があると思うけれど、自分のなかではくっきり違います。言葉の無い音楽と、ダンスなど歌詞のない音楽のときはリズムからつくる。これはこだわっている部分で、言葉にならない部分を音楽にする時って、リズムからくると思っていて、骨組みとして劇伴として創るときはどんな感情か、どんなシーンか、からリズムから作っていく。歌ものをつくるときはことばから。
100人ダンスはダンスでありながらも、歌をつくりたいと思っています。ダンスミュージックにはしたいけれどメロディーを創りたい。劇伴と歌のハイブリットとも言えますね。そういう意味ではチャレンジの面もあります。リズムミュージックが好きなのもあって、メロディーを創るのも嫌いではないし、誰のためにと思うとたくさん顔が思い浮かびます。参加者、亘、北村さん、商店街の皆さん、劇場スタッフなども。楽しいという感情を表すためにそういう人たちをハッピーにさせるのか、亘が言葉を紡いでくれて 結果、楽しそうなことばっかりですね。楽しそうやなと思います。
パレードとのつながりは難しさも感じています。弦楽四重奏のクラシックから始まり、南下するにしたがって時代が進んでいく感じ。千日前では今現在です!とする、その接続、表現というか、ぴかーっとしたいですね(笑)
リズムはなんとなく浮かんでいるんですが、ただ、一筋縄ではいきたくないなと思ってます。岡山の人たちは新しいことに対する嗅覚、というか、アンテナがすごく磨かれて鋭そう。アーティストであるかどうかにこだわらず、感性が豊かだと感じます。一緒に新しい劇場を祝っていくのは楽しそうですね。
ー音楽づくりで大事にしていることは?
岡田:人間が作ったものであること。僕が舞台出身なのもあるけど、生で演奏するかどうかはこだわらないが、人間の血が通っている、人間が作った音楽でなければ没にしています。エレクトロニックがダメなのではなくて、抽象的なのですが、血の通った音楽でなければならない。難しいですね。コロナ禍で舞台の稽古現場に行くことがなくなりました。もともと家でもできる作業だし、稽古動画を見ながら音楽をつくることもできたけれど、「何か違う」と感じたんです。生身の人間が舞台に立っている、ということが大事で。生身の人間ということは、歩幅も一歩ずつ違うし、歩くテンポも絶対に一定ではないんです。ぶれるしズレる。それが人間だし、だから面白い。舞台の音楽は、稽古を実際に見てつくる。人間が刺激や影響を与え合いながらつくる音楽には、血が通っていると思います。
【ハレノワダンサーズ募集】 ※募集は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。
当日ダンサーとして出演する参加者を募集します。北村さんパート(parade)、北尾さんパート(born dance) 両方参加も大歓迎!
■ワークショップ内容
<北村さんパート ワークショップ>
日程:8月5日(土)、6日(日)両日13:00~17:00 ※どちらか1日の参加可
※8月26日(土)13:00~17:00予定 ※北村さんパートを選択の場合参加必須
場所:岡山芸術創造劇場 ハレノワ内
定員:40名(対象:中学生以上)
参加費:各回500円(8/26土は不要)
<北尾さんパート ワークショップ>
日程:8月12日(土)、13日(日)両日14:00~17:00 ※どちらか1日の参加可
場所:岡山芸術創造劇場 ハレノワ内
定員:100名(対象:小学生以上)
参加費:各回500円
☆両パート全員参加 9月2日(土)リハーサル 9月3日(日)本番 15:00頃スタート!
■申込方法
〇オンライン 申込フォームはこちらから (終了しました)
〇FAX チラシ裏面の申込用紙に必要事項をご記入のうえ、086-201-8004までお送りください。
■申込締切
2023年7月23日(日)必着
■応募上のご注意
・小・中学生の方は保護者の同意が必要となります。
・パートごとに対象年齢が異なりますので、ご確認のうえお申込みください。
・応募者多数の場合は抽選となります。
・参加可否については、締切後にメールまたは郵送にて7月30日(日)までにご連絡いたします。performance@okayama-pat.jpからのメールを受け取れるように設定してください。
・日中野外でのパフォーマンスになりますので、各自で体調管理をお願いします。
・都合により、別途練習日を設ける、練習時間が変更になるなどの可能性がございます。
・ワークショップ中、動画・写真撮影し、広報として使用する場合がございます。
CAST & STAFF キャスト・スタッフ
【主催】公益財団法人岡山文化芸術創造
【共催】岡山市
【企画・制作】岡山芸術創造劇場
【協力】おかやまアーツフェスティバル実行委員会(おかやまアーツフェスティバル2023提携事業)